自分で体をケアすることで安心と自信が生まれる。今こそ知っておきたい「セルフケアの重要性」
「セルフケアが大事です」と言われて、どれほどの人が、面倒がらずに毎日コツコツとケアをすることができるのでしょうか。
分かっていてもなかなかできないのが本音ではないかと思います。
でも、セルフケアができるようになることによって生まれる心の平安は何にも代えがたいものだと、氣仙長生治療院の氣仙先生はおっしゃいます。
その意味と、実際にいらっしゃる患者さんの心境の変化などを伺いました。
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「セルフケア?面倒くさいな」で来院をやめてしまった患者さん
当院はセルフケアによる症状緩和を重視している治療院ですが、あれこれとその重要性を語るよりも、まずはある患者さんのお話をさせていただきます。
先日お電話をくださったのは、70代の女性で、半年前に2回ほど来院されたことのある「元患者さん」でした。
当時の主訴は膝と腰の痛み、そして持病の喘息。私は施術に加え、症状の緩和や再発予防のために、ご本人に合った体操をいくつかご提案しました。
しかしその方は2回の来院を最後に、通院をやめてしまいました。
後にわかったことですが、「セルフケアを勧められるのが面倒に感じた」とのことでした。
その後、セルフケアを実践することなく日常生活に戻り、痛みが再発。整形外科に通うも改善せず、他の整体院にも通ってみたものの、一時的な効果しか得られなかったそうです。
ご自宅では介護をされているとのことで、ご自身の体の痛みや喘息の苦しみが重なり、「自分が倒れたらどうなってしまうのだろう」という不安が募るようになったといいます。
そして、「施術を受けてもすぐに痛みがぶり返す」 「病院でも異常なしと言われる」そんな状況の中で、「結局は自分の体は、自分でどうにかするしかない」との思いに至り、再び当院を訪れてくださいました。

どんなに素晴らしい施術を受けても、痛みは必ずぶり返す
この方の話を聞いて、「最初に来たときに、ちゃんとセルフケアをやっておけばよかったのに」と感じた方は、かなり健康意識が高いと思います(笑)。
多くの方は、この患者さんの素直な意識の変化に驚かれたかもしれません。
「セルフケアが重要ですよ」と言われれば、誰でも「面倒だな」と思うものです。自分の生活スタイルを変えることなく、定期的に整体院に通って痛みが取れるのなら、それが一番楽だと感じるのは当然です。
しかし現実には、どんなに技術力のある施術を受けたとしても、痛みはぶり返します。
私は以前、「ゴッドハンド」と称される施術家の講習を受けたことがあります。その先生が言っていたのは、「いくら素晴らしい技術でも、時間が経てばまた痛くなりますよ」という一言でした。
一見、希望を打ち砕くような言葉ですが、実はとても大事な真実です。つまり、痛みの本当の原因は日常生活での体の使い方にあり、それを変えなければ、どんな施術も根本的な解決にはならないということです。
前述の患者さんはその後、治療計画に沿って通院を続け、自宅でのセルフケアも継続されています。「自分以上に自分を治せる人はいない」と、実感されているはずです。

年齢のせいと言われる症状も、セルフケアで改善できる
もうひとり、ご紹介したい患者さんがいます。
この方は50代の女性で、肩や首のこりがひどく、筋肉がこわばって肩が盛り上がっているような状態でした。
いくつもの整形外科や整体院を回るなかで、「年齢とともになで肩になり、それが肩こりの原因です」と言われたこともあったそうです。
でも、年齢のせいと言われても、つらいものはつらい。そこであきらめずに探し続け、当院に来院されました。
「私は何をすれば治るんですか?」と尋ねられたので、「セルフケアをすれば改善できますよ」とお伝えしたところ、「それなら通います」と納得して、現在も継続して通ってくださっています。
肩が盛り上がっているような肩こりや、なで肩は、年齢のせいではなく、結果として現れたものです。
肩まわりの筋肉の一部が常に頑張りすぎて緊張し、そのこわばりによって肩が盛り上がり、結果的になで肩のように見えてしまうのです。

頑張り屋さんの筋肉とサボり魔の筋肉
では、こわばっている筋肉をほぐせばそれで良いのかというと、そう単純ではありません。
確かに、過緊張している筋肉をほぐすことは大切です。しかし、それらの筋肉は、動きやすくなると「よし、また頑張るぞ!」とすぐに働き出してしまうのです。
なぜなら、その筋肉が本来の役割以上に頑張らなければならない背景があるからです。
その背景とは、負担を分担すべき筋肉の一部が「サボっている」という事実。
本来なら50:50で負担すべきところが、頑張り筋が80、サボり筋が20というような偏った働き方になっているのです。
そのため、頑張りすぎている筋肉には「少し休んで」、サボっている筋肉には「ちゃんと働け」と伝えるようなセルフケアが必要になります。

最短で的確に改善するためには「検査」と「順番」が重要
このようなサボり筋を見つけるためには、まずはしっかりとした検査が必要です。
同じ「腰痛」であっても、「反らしたときに痛い」のか「前屈したときに痛い」のかによって、原因となっている筋肉が異なります。場合によっては腰そのものではなく、足指が原因ということもあります。
ですから、ネットで「腰痛 体操」と検索して出てきたセルフケアを自己判断で行うのは、リスクを伴います。
当院では、個々の状態に応じて、まず3つから5つのセルフケアをお伝えします。院内で一緒に行い、動画でもお渡しして自宅でも続けやすいようサポートしています。
重要なのは、「順番」です。
一番サボっている筋肉を最後に目覚めさせることが大切です。その理由は、最もサボっている筋肉は刺激されたあとに別の動作をすると、その刺激の効果が薄れてしまうからです。
だからこそ、「お前が一番サボってるんだぞ、ちゃんと働けよ」と伝えるように、最後にその筋肉を刺激して締めくくる必要があります。
自分に合ったセルフケアを、正しい順番で毎日継続する。これが、最短で的確に改善していくための鍵です。

人の手を借りることで体は喜ぶ
セルフケアの重要性をお伝えすると、「自分で治せるようになれば、通院は不要ですか?」という質問を受けることがあります。
理想を言えば、セルフケアを継続することで体調を保てるのがベストです。
しかし、セルフケアは時間とともに自己流になりがちです。ですから、当院では定期的にご来院いただき、実際に自宅で行っている動作を確認し、必要に応じて修正しています。
また、整体やマッサージで「気持ちいい」 「元気になる」と感じる体験も、心身の健康にとって非常に大切です。
無理のない範囲で通院を続けていただくことをおすすめしています。
さらに、自律神経系などの症状はセルフケアだけでの改善が難しい場合もあります。そのようなケースでは、治療家の手によるアプローチが効果的です。
月に一度、自分の体を見つめ直し、次の一ヶ月を元気に過ごす準備をする。そんな習慣を持つことで、心身ともに安定した状態を保てるようになります。

貧乏だって怖くなくなります(笑)
当院のホームページでも書いていますが、私自身、長年ひどい腰痛に悩まされてきました。
その経験が治療家を目指すきっかけになったのですが、仕事に支障が出るほどの痛みは本当に辛いものでした。
数々の学びと試行錯誤の末、セルフケアの重要性を理解し、実践することでその苦しみから解放されました。
今では、朝起きてすぐ・寝る前と、毎日最低でも2回のセルフケアを続けています。エラいというより、それをしないとあの痛みに戻ってしまうと知っているからです。
セルフケアは私にとって最優先事項です。
その習慣が身に付いたことで、腰痛のない毎日を送り、自分の体に対する本当の自信と安心感を得ることができました。
生まれつき虚弱体質だった私が、今では病気にもならずに過ごせているのです。
もちろん事故などの不測の事態はありますが、それを除けば、痛みや不調に悩まされずに生きていけるという確信があります。
すると、心の安定にもつながります。どんなことがあっても平気。たとえ貧乏になったって大丈夫です(笑)。
セルフケアを身につけることは、単なる体のケアではなく、精神的な成長にもつながります。
この記事を読んでくださっている皆さまにも、ぜひご自身の体と心を守るために、セルフケアの習慣を身につけていただけたらと願っています。

「貧乏だって怖くない」、名言です・・!!
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