整体院、接骨院、整骨院・・どう違うの?
整骨院、接骨院、整体院の違いを分かりやすく解説します。
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整骨院と接骨院は名前が違うだけ!では整体院は?
これらの名称の違いは、「健康保険・労災保険・自賠責保険などの保険が使えるかどうか」 「施術者が国家資格を所有しているか」がポイントとなります。
健康保険を使って施術を受けることができるのが「整骨院」 「接骨院」で、整体院は基本的には保険を使わない自費診療です。
じゃあ整骨院と接骨院の違いはというと、これは単に名称の違いです。
筆者は昔、接骨院の方がボキボキッとやりそうなイメージを勝手に持っていましたが、いろいろなところへ行ってみるとボキボキやらない接骨院もあればその逆もありましたので、そのイメージは間違いだったようです。
保険を適用した施術を提供できるのは、「柔道整復師」という国家資格保有者です。
柔道整復師になるには、専門学校や大学で3年間学ばなければなりません。とても大変です。資格がないのに接骨院や整骨院を開業することはできません。
ただ逆に、柔道整復師が「整体院」を開業するのはOKです。
接骨院・整骨院と整体院のどこに行くべきか迷ったら、保険適用の症状かどうかを確認する
保険が使えるかどうかが「接骨院・整骨院」と「整体院」の違いなら、どっちに行ったらいいの?という疑問がわくでしょう。
その判断をするためには、まずは「保険適用となる症状とは何なのか」を理解する必要があります。
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保険適用となるのは、ざっくり言うと「ケガの直後」です。
- ボール遊びをしていたら突き指をしてしまった
- 歩いていたら段差で躓いて転んでねん挫をした
- スポーツをやっていて骨折や脱臼をしてしまった
- 寝違えて首が動かない
- ギックリ腰になってしまった
こういった症状は健康保険適用となります。
そのほか、通勤や仕事中のケガは労災保険、交通事故によるムチウチなどは自賠責保険が適用されます。
要するに「痛っ!」とやってしまったところの応急処置、ケアをしてくれるのが、接骨院や整骨院の保険適用の施術です。
ただし、例えば
「ギックリ腰になったのは3ヶ月前で、自宅療養をしていたら良くなったのですが、違和感が残っているので診てもらえますか」
といった相談は保険適用にはなりません。あくまで「直後」でなければなりません。
「接骨院・整骨院=保険適用」とは限らない点にも注意!
上記のようなルールはありますが、そうは言っても全国にコンビニより多くある治療院が一律に同じサービスをしているわけではありません。
接骨院や整骨院という看板を掲げている院で自費診療(保険を使わない自由診療)を勧められることも、珍しくないのです。
何故かというと、どのような施術を、どのような料金体系で提供するのかは、あくまでその院の経営者、院長の考えに任されているからです。
通う側からすると、保険を使って安く何度も通えた方がオトクで助かると思ってしまいますよね。
しかし、治療家側からすると、保険の申請手続きの煩雑さやルール改訂への対応、保険適用になるのかそうでないのかの見極め、といった負担があるのが事実。
また、ギックリ腰や寝違えといった症状は、なってしまってから処置をするのではなく、そうならないような健康的な体づくりと運動習慣を身に付ける方が合理的であるという考え方をする治療家も少なくありません。
そのため、保険を使わない自費診療に切り替える接骨院・整体院も数多くあります。
「わたしの治療院」でご紹介している治療院の中にも、接骨院という名称でありながら、一切保険診療は行っていないという院もあります。
つまり、「接骨院・整骨院だから保険を適用してもらえる」と安易に考えるべきではないということです。
保険が適用されそうな症状を保険診療で診てもらいたい時には、行こうと思っている接骨院・整体院に問い合わせをし、相談をしてから来院することをお勧めします。
大事なのは、あなたの健康のために適切な施術をしてくれる先生と出会うこと
「○○鍼灸整骨院」「○○整骨院・整体院」といった複合的な名称を付けたり、「○○接骨院」から「○○整体院」に看板が変わったりする事例もよく見られるものです。
整骨院、接骨院、整体院の違いが分かれば、その理由もお分かりいただけるかと思います。
大事なのは、あなたにとって最も良いと思える治療家と出会うことです。
「保険を使ってくれるからいい先生」ではなく、社会的なルールをきちんと守り、患者さんの健康のために適切な施術をしてくれる先生が、あなたにとっての「いい先生」だと、覚えておいてくださいね。